こんにちは、
今日は、ミニバス(小学生バスケ)を指導しているときに避けて通れない、保護者との難しい問題について書きます。
テーマは、
「上級生だけ試合に出して、チームを強化してください」
という保護者からの要望について。
実際、これ、ミニバス界隈ではけっこう頻繁に起こる話なんですよね。
保護者の気持ちは痛いほどわかる
まず最初に、私は保護者の気持ちを否定したくありません。
- 最後の大会で勝たせてあげたい
- 6年生にとっては小学校生活最後のバスケ
- チームとしてできる限り良い成績を残したい
そんな思いがあるのは、本当にわかります。
ミニバスは「小学生最後の思い出」になる子も多い。
親として、我が子に最高の瞬間を経験させてあげたい。
その気持ちは、当然だと思います。
でも、指導者が見ている景色は違う
ただ、監督としてコートに立つ立場から言うと、
「今だけ」じゃなく「その子たちの未来」も考えて指導している、ということを分かってほしいんです。
確かに、上級生だけで試合を回せば、目先の勝率は上がるかもしれません。
でも、そうすると、
下級生はずっとベンチに座ったままになってしまう。
経験のない下級生たちは、次の代になったときに
「試合の空気がわからない」「プレッシャーの中で動けない」
そんな状態になり、チーム全体が一気に弱体化するリスクを抱えます。
短期的な勝利を優先するか、
長期的な育成を優先するか。
指導者は、常にそのはざまで悩みながら判断しています。
「強いチーム=育成もできるチーム」
ミニバスの理想は、
上級生も下級生も、少しずつ試合経験を積ませながらチームを育てることだと思っています。
6年生には主力として責任あるプレーをしてもらう。
同時に、5年生、4年生にも「少しでもいいから試合に立たせる」ことで、将来のエースやキャプテン候補を育てる。
育成を無視して勝ちだけを取りに行くチームは、一時的には強く見えても、代が替わった瞬間にガタガタになります。
それでは、長く強いチームは作れません。
保護者とのすれ違いを防ぐために
じゃあどうすればいいのか?
やっぱり大事なのは、
「チームの方針を事前にしっかり伝えること」
これに尽きると思います。
- うちは勝利も目指すが、育成も重視する
- 全員に出場機会を与える方針でやる
- だから勝ち負けだけで評価しない
このスタンスを、監督・コーチから保護者へ、きちんと伝える。
そして、シーズンを通してブレずに行動する。
もちろん、どうしても不満が出る場面はあるでしょう。
でも、「なぜその起用なのか」をちゃんと説明できれば、理解してもらえる可能性は高くなります。
最後に
「上級生を強化してほしい」という保護者の声、
私は決して悪だとは思っていません。
それだけ、子どもたちに懸ける想いが強いんだと思うからです。
ただ、監督としては、
今だけじゃなく、子どもたちの成長と未来を見据えて、
チームを導いていきたいと思っています。
勝ちたい気持ちも、育てたい気持ちも、
どちらも本気です。
ミニバスに関わるすべての人たちが、
少しでもお互いの立場や想いを尊重できたらいいなと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。